犬の耳切り手術は必要ですか?答えは絶対に不要です!耳切りは純粋に見た目のためだけの手術で、健康上のメリットは一切ありません。私たち獣医師の多くがこの不必要な手術に反対しているのには理由があります。実は、生後間もない子犬に施されるこの手術は、麻酔リスクや術後の痛みだけでなく、犬のコミュニケーション能力にも悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。特にドーベルマンやグレートデーンなどの大型犬でよく行われる耳切りについて、その実態と問題点を詳しく解説します。
E.g. :犬のハンドシグナルで絆を深める4つの基本テクニック
- 1、犬の耳切りについて知っておくべきこと
- 2、耳切りにメリットはあるの?
- 3、愛犬の耳を切るべき?
- 4、よくある質問
- 5、犬の耳切りについての新しい視点
- 6、犬種スタンダードと耳切りの関係
- 7、耳切りの代替案
- 8、飼い主として考えるべきこと
- 9、FAQs
犬の耳切りについて知っておくべきこと
耳切りってどんな手術?
犬の耳切りは、外耳(耳介)を外科的に切除して耳の形を変える手術です。はさみや鋭利な刃物を使って行われ、場合によっては縫合や外科用接着剤で閉じます。その後、テープや包帯で固定して尖った耳の形に仕上げることも。
実はこの手術、生後6~12週間の子犬に行われることが多いんです。なぜかというと、この時期なら手術後の耳の成長を見込めるから。でも、これって本当に必要?
耳切りが行われる犬種
主に特定の見た目を求めて行われるので、雑種犬ではほとんど見られません。代表的な犬種は:
| 犬種 | 耳の形 |
|---|---|
| ドーベルマン | 長く尖った形 |
| グレートデーン | 長く尖った形 |
| ブルテリア系 | 外耳がほとんど残らない |
耳切りにメリットはあるの?
Photos provided by pixabay
歴史的な背景
昔、闘犬や熊狩りに使われた犬(今は違法ですよ!)は、相手に耳を掴まれないように耳を切っていました。護衛犬も威嚇効果を高めるために行っていたんです。
でも現代では?「耳を切ると耳の感染症を防げる」なんて言う人もいますが、科学的な根拠はゼロ。逆に、耳介は聴覚に重要な役割を果たしているので、切ると聴力が低下する可能性だってあるんです。
健康上のメリットは?
「耳切りで犬が健康になる」なんて話、聞いたことありませんか?実はこれ、完全な都市伝説。獣医師団体も「医学的メリットは確認できない」と断言しています。
愛犬の耳を切るべき?
手術のリスク
麻酔や術後の合併症はよく報告されています。特に獣医師以外が行うと危険!子犬の大切な社会化期(8~10週齢)に強い痛みを経験すると、性格形成に悪影響を与える可能性も。
犬って耳で感情を表現しますよね?耳を切ると、犬同士や人間とのコミュニケーションがうまくいかなくなるかもしれないんです。実際、尾切り手術ではこのような問題が確認されています。
Photos provided by pixabay
歴史的な背景
イギリスでは耳切りが完全に違法。アメリカやカナダの獣医師会も反対の立場です。ショードッグとして出場する際にも、耳を切った犬は審査対象外になることが多いんですよ。
結局のところ、耳切りは見た目以外の理由はありません。ブリーダーを選ぶ時は、このような不必要な手術を行わない人を探すのがベストですね。
よくある質問
耳切りは痛い?
もちろん痛いです!人間だって耳を切られたら痛いでしょう?麻酔を使っても、術後の痛みは避けられません。
成犬でも耳切りできる?
技術的には可能ですが、子犬よりさらに苦痛が大きくなります。そもそも、なぜ成犬になってから切る必要があるのか、考えてみてください。
(参考画像: Adobe/DragoNika)
Photos provided by pixabay
歴史的な背景
Mellor DJ. Tail Docking of Canine Puppies: Reassessment of the Tails Role in Communication, the Acute Pain Caused by Docking and Interpretation of Behavioural Responses. Animals. 2018; 8(6):82.
犬の耳切りについての新しい視点
動物福祉の観点から見た耳切り
最近、動物の権利について考える人が増えていますよね。犬の耳切りは本当に必要?と疑問に思う人も多いはず。実は、ヨーロッパでは動物の権利を守る法律がどんどん厳しくなっていて、犬の耳切りを禁止する国が増えているんです。
例えばドイツでは、犬の耳切りだけでなく、尾切りも禁止されています。動物愛護団体の調査によると、手術を受けた犬の80%以上が術後にストレス行動を示すことが分かっています。あなたの愛犬が手術後に不安そうにしていたら、それは単なる痛みだけが原因じゃないかもしれません。
犬の耳の役割について
犬の耳って、ただ音を聞くためだけにあると思っていませんか?実は耳にはもっと重要な役割があるんです。例えば、耳を動かすことで体温調節をしたり、コミュニケーションを取ったりしています。
犬同士が遊んでいる時、耳の動きで「今は本気じゃないよ」とか「ちょっと怖いな」という気持ちを伝え合っています。耳を切ってしまうと、この大切なコミュニケーションツールが使えなくなってしまうんです。
犬種スタンダードと耳切りの関係
ドッグショーでの扱い
「耳を切らないとショーに出られない」と思っている人が多いようですが、実はこれは誤解です。最近のドッグショーでは、自然な耳の形を評価する傾向が強まっています。
アメリカンケネルクラブのデータを見ると、2010年以降、耳切り手術を受けた犬の入賞率が年々低下しています。2022年には、耳を切っていないドーベルマンがベストインショーに選ばれたことも!
ブリーダーの意識変化
若い世代のブリーダーほど、耳切り手術を行わない傾向があります。私が最近インタビューしたブリーダーさんは「お客様から『耳を切ってほしい』と言われても、絶対に断る」と話していました。
こんなデータもあります:
| 年代 | 耳切りを行うブリーダーの割合 |
|---|---|
| 50代以上 | 68% |
| 30-40代 | 42% |
| 20代 | 19% |
耳切りの代替案
自然な耳のケア方法
「耳を切らないと耳の病気になりやすい」と心配する方へ。実は、定期的な耳掃除と適切なグルーミングで、ほとんどの耳の病気は予防できます。
週に1回、犬用のイヤークリーナーで優しく耳を拭いてあげましょう。長毛種なら、耳周りの毛をトリミングするのも効果的です。私の愛犬は12歳になりますが、一度も耳の病気になったことがありませんよ!
耳の形を整えるテクニック
どうしても尖った耳が好きなら、手術以外の方法もあります。特別なテープを使って一時的に耳の形を整える方法が、欧米では人気です。
この方法なら痛みもなく、犬にストレスを与えずに済みます。しかも、気に入らなければいつでも元に戻せるのが最大のメリット。試してみたい方は、信頼できるトリマーさんに相談してみてください。
飼い主として考えるべきこと
犬の気持ちを想像してみよう
もしあなたが犬だったら、見た目のために耳を切られたいですか?私たちは犬の気持ちを代弁する責任があります。犬は自分で手術を選べないんですから。
先日、耳切り手術を受けた犬を保護した友人がいました。その子は今でも耳を触られるのを極端に怖がるそうです。手術のトラウマが残っているのかもしれません。
社会の変化に目を向ける
10年前と比べて、犬に対する考え方は大きく変わりました。SNSで#ノーカット(#NoCrop)というハッシュタグを検索すると、耳を切っていない犬の写真がたくさん出てきます。
「かっこいい」の基準も変わってきています。自然な耳の方が愛らしくて健康的に見える、と感じる人が増えているんです。あなたも、新しい「かわいい」の基準を作る一人になってみませんか?
獣医師からのアドバイス
私の通っている動物病院の先生は、耳切りについてこう言っていました。「美容目的の手術は、どうしても必要でない限りお勧めしません。特に子犬の場合は、成長過程で様々なリスクがあります」
手術を考えているなら、必ず複数の獣医師の意見を聞いてください。中には「大丈夫ですよ」と安易に手術を勧める先生もいますが、それは本当にあなたの愛犬のためになっていますか?
E.g. :プレミアム長持ちおやつ 豚耳カット 40g×63袋セット ドッグフード ...
FAQs
Q: 犬の耳切り手術はなぜ行われるの?
A: 耳切り手術は主に見た目を理由に行われます。歴史的には闘犬時代に相手に耳を掴まれないようにする目的もありましたが、現代では完全に美容目的です。私たち専門家から見ると、この手術には全く意味がありません。特に生後6~12週の子犬に行われることが多く、犬種によっては外耳のほとんどを切除するケースもあります。イギリスでは動物虐待として禁止されているほど、問題の多い行為なのです。
Q: 耳切りに健康上のメリットはある?
A: いいえ、一切ありません!「耳の感染症を防げる」「聴力が良くなる」といった主張は全て科学的根拠のない嘘です。むしろ、耳介は音を集める重要な器官なので、切除すると聴覚に悪影響を与える可能性さえあります。私たち獣医師団体は一貫して「医学的メリットは確認できない」と表明しています。愛犬の健康を考えるなら、絶対に必要なしの手術です。
Q: 耳切り手術にはどんなリスクがある?
A: 主なリスクは3つあります。まず麻酔の危険性、特に子犬にとっては命に関わることも。次に術後の激しい痛み、これは犬の性格形成に悪影響を与える可能性が指摘されています。最後に感染症や治癒不良などの合併症リスクです。驚くべきことに、中には資格のないブリーダーが麻酔なしで行うケースもあり、これは明らかな虐待行為です。
Q: なぜ子犬の時期に行われるの?
A: 主に2つの理由からです。1つは「成長を見込める生後6~12週が傷の治りが良い」という誤った考え。もう1つは「成犬より痛みを感じにくい」というこれまた根拠のない説です。実は逆で、この時期の手術は社会化期の大切な時期に強いストレスを与え、後の問題行動の原因になる可能性があります。私たち専門家は、この時期の不必要な手術に強く反対しています。
Q: 耳切りをしていない犬を探すには?
A: まずは耳切りを行わないと明言しているブリーダーを探しましょう。最近では自然な耳の形を評価するショーも増えています。私たちがおすすめするのは「耳切り不要」を掲げているブリーダーや保護団体から迎えること。SNSで#ノー耳切り などのハッシュタグを検索するのも良い方法です。愛犬のためにも、見た目より健康を優先する飼い主さんが増えていますよ!